外と内、ガレージと家を土間がつないで

2本の道路に挟まれた敷地には、両面にアプローチと庭がある。
そんな表裏のない家、ガレージと家の間には、暮らしをつなぐ土間が走る。


　お子さんが大きくなるにつれ、マンションが手狭になったことが、家づくりの直接のきっかけだった。そして自然と、「建てるなら二世帯住宅」という思いがＭさんの中に湧いた。「大きな家族で暮らせば、子どもにも、共働きの自分たちにも、いい環境になると思ったんです」。早速、ご両親に同居を持ちかけ、一緒に建てることに。土地は、街中ながらも海や松林に近く、自然を感じられる場所を探した。とはいえ、なかなか見つからない。ランニングが趣味のＭさんは、走りながらも探し、やっとイメージどおりの土地に出合った。そこでプランをお願いしたのが、以前から決めていた高田建築事務所だった。
「幼なじみが建てた家を見た時、いい家を建てるところだと思ったんです」。それは5年ほど前のこと。京町家への憧れを取り入れた友人の家は、土間などの中間地帯が効果的に配されていた。その後、同事務所の完成見学会を訪れる中で、それぞれに異なるテイストを持ちながらも完成度が高く、さらに地元に根付いて長く続いていることを知り、心は決まった。「ずっとお付き合いをしていくなら、こういうところがいいと思えました。それに、社員の方に浮ついた感じがないというか、誠実に仕事をしているところにも好感が持てたんです」。その思いは、Ｍさんだけでなくご家族みんなが共通して抱いていたという。　……続きは誌面でどうぞ