暮らしの夢、あふれる思いを詰め込んだ家

建築中のわが家に立ち寄り、夜遅くまで壁塗り。DIYも楽しんだ夫婦が
思いをたっぷり詰め込んだ家は、緑濃い街並みに美しく融け込んでいる。

　結婚を機に２人だけのわが家を考え始めたＡさん。計画地は、落ち着いた住宅地の角地にあった。通りの向こうには緑濃い公園。まずは、このロケーションを存分にいかそうと考えたという。また、料理を作るのも食べるのも大好きな二人は「おいしく食べられる部屋」も欲しかった。２人の思いはどんどん膨らんでいった。
　Ａ邸の設計・施工を担当したのは、長岡市の高田建築事務所だ。Aさんはもともと同社の建てたアパートに暮らしていたため、その技術力や高い居住性には、厚い信頼を寄せていたという。「どんな家で暮らしたいかをまとめるために、時間をかけて考えました。わがままもたくさん言いましたが、すべて叶えてもらいました。信頼できるパートナーと出会えたことが成功につながったと思います」と振り返った。
　間取り決定にもじっくり時間をかけ、ようやくプランが確定。わが家が次第に形になっていくと、Ａさんは仕事帰りに現場へ立ち寄り、床や壁を自分で塗ることにした。「素人ですから大変でしたよ。でも、高田さんと一緒に家を造っていく実感があり、とても楽しい経験になりました」。A夫婦の思いに応えようと、同社もユニークな提案を次々に繰り出した。眺めを大きく取り込む「空のリビング」、外観に変化を与える「空飛ぶ和室」、部屋と部屋をゆるやかに仕切る「造作家具」など。完成したＡ邸は、それらがバラバラになることなく、美しく一つにまとまっている。