四季折々の森を映す、
カーテンウォールのある住まい。

どんな家を建てたいですか、とは決して聞かない。どんな暮らしが望みなのか、ライフスタイルありきの住まいづくりをオーナーといっしょに模索するのが、リアスタイルの流儀である。たとえ、理想が漠然としていても構わない。友人のように、ときには家族の一員になったつもりで語り合い、当人が胸の奥底に抱いている夢をひとつずつカタチにしていくのだ。
この家で暮らすのは、ともに仕事を持つ30代のご夫婦。忙しい奥さまが新しい住まいに求めたのは「森を見て暮らしたい」という、ごくシンプルなものだった。その願いを手がかりに土地を探し、めぐりあったのが対角線上に広大な森林公園を望む敷地だ。ところが森は真北に位置するため、ふつうに考えると眺望を優先させれば、採光は二の次になってしまう。しかしそこは常識にとらわれないリアスタイル、吹き抜けのもと2階の天井まで届くダイナミックなカーテンウォールを設け、問題をクリアした。
北向きの大きな窓から入る光はやさしくおだやかで、森の緑を鮮やかに映す。季節の移り変わりを告げるこの窓は、奥さまへの最高のプレゼントとなった。