夏も冬も、心地いい温度と空気に包まれて

「とにかく暖かい家に住みたい」と建て替えを決めたKさん一家。
たどり着いたのは、暖かいのはもちろん、いつも空気が澄んだ涼温な家だった。

　築40年ほどの一軒家に住んでいたKさん一家。あちこち傷んで修理が頻繁になってきたこともあり、ご主人が定年を間近に控えたタイミングで建て替えを決めた。求めたのは、とにかく暖かい家。それまで住んでいた家は「冬、廊下に出ると外みたいに寒い。無駄だとわかっていても3部屋くらいは石油ストーブをつけっ放しにするしかなかった」とご主人は言う。「夏に涼しいのも大切だけれど、どちらかといえば冬。年々、寒さがこたえるようになっていたので、暖かさが絶対でした」。そこでまず住宅展示場に行って、ハウスメーカーや地元ビルダーの家を端から見てみたという。いくつものモデルハウスに入り、説明を受けているうちに湧き上がってきたのは「換気をすれば寒くなる。換気をしても暖かさを保てる方法はないのだろうか」という思いだった。加えて奥さまは匂いに敏感で、どのモデルハウスでも「匂いが気になる」と漏らしていたという。
　改めて、効率的な暖房ができる家、というポイントで調べたところ、出合ったのが涼温な家だった。「同じタイトルの本の広告を新聞で見て、本を読んだりネットで調べたり。本の帯に『部屋の中でエアコンを使う時代は終わった』とあって惹かれたんですが、初めは半信半疑でした。本当に小屋裏エアコン一台で大丈夫なのかな？と」。確信を得たのは平澤建築事務所の「住み心地体感ハウス」を訪れてからだった。　……続きは誌面でどうぞ