素材と技術が溶け合うオーダーメイドの家

無垢のフローリングとレッドシダー材の天井、それに漆喰壁という自然素材をふんだんに使った内装。建具や家具は、可能な限り造作で仕上げられた。ディテールに至るまで、素材と手仕事の温もりが感じられ、どこから見てもシンプルで美しい。

創業から80年。絶え間なく技を磨きながら、常に時代の求める意匠や機能に挑んできた済田工務店。経験豊富なクラフトマンシップに加え、その精神を受け継ぐ若きマンパワーも同社の強みになっている。実際、現代的なデザインが感性にマッチしたというファンも多い。
アースカラーの外壁とダイナミックな開口が特徴的なH邸。自らもモノづくりに携わるご主人が、家づくりに対する真摯な姿勢に共感して同社をパートナーに選んだ。作り手としての厳しい目を持つだけに、ご自身もディテールの仕上げ一つひとつに徹底してこだわったとか。建具や家具などは、既製品ではなく可能な限りハンドメイドをオーダー。ユニットバスなどの設備も、ショールームをまわってじっくりと吟味したそうだ。
建築中も頻繁に現場を訪れ、職人一人ひとりと言葉を交わしたという。「人と人とのつながりや信頼関係を大切にしました。施主も一緒になって取り組まないと、いい家は出来ないと思います」とはご主人。参考にしたいコメントだ。