家族の健康と快適を支える美しい和モダンの家

ムダを省いたシンプルなデザイン。使い勝手や素材の持ち味を追求するごとに、
理にかなった美しい意匠に研ぎ澄まされていく。
ナチュラルでモダンな中にも、どこか伝統的な日本建築の機能美が息づく観田創建の住まい。
程よく無垢材や天然石で演出され、光や風など自然の要素が暮らしの中に採り込まれる。
奇をてらわず、地域の気候風土と寄り添い、住み心地をカタチにする。
古今東西を問わず、そんな家づくりは魅力を失わない。

　以前は、ご両親が建てた住まいで暮らしていたというＴさんご家族。スタイリッシュなコンクリート打ち放しのモダン建築だったが、カビが原因の喘息に悩まされていたこともあり、住み心地には少なからず不満を抱いていたとか。まだ十分に暮らせたものの、家族の健康には変えられないと、建て替えを決意したそうだ。
　当然ながら新居には、健康的で過ごしやすい住まいを要望。ネットなどで情報を収集した結果、自然素材を程よく使った健康仕様や、洗練された雰囲気づくりに一目惚れした同社を選ぶことになった。
　当初から部屋数や生活動線などの要望が明確だったため、間取りプランはスムーズに進行。一方のデザインや素材は、同社の提案力に期待してまかせる部分が多かったそうだ。ご夫婦の意見が一致していたこともあり、こちらもトントン拍子で決まっていった。「ご夫婦のお好みが分かれがちですので、アンバランスな折衷案にならないよう心がけますが、Ｔ様邸に関してはブレがありませんでした」とは同社社長。
　確かに外観もインテリアも、統一感のある和モダンの雰囲気が印象的だ。玄関を入ると目に飛び込むのは、ガラス越しの広い庭園。まるで絵画のように切り取られた景色が、訪れる人を出迎えてくれる。その先に垣間見えるのが、お隣のご実家。お互いのプライバシーに配慮しながら、２世帯の接点となる庭を共有の演出空間としても機能させているのだ。
　無垢材や大谷石で演出された室内は、シンプルでありながら独特の風格と気品を漂わせる。自然素材は、使い方ひとつでこのような美しいデザイン要素にもなり、反対に野暮ったくもなり得るのだ。気になる健康面や快適性についてうかがってみたところ、「この家で暮らしはじめてから、家族が咳をしなくなりました。夏は風が気持ちよく、冬は脱衣室も暖かいですね」とＴさんに語っていただいた。