憧れていた物語の世界が暮らしの舞台になる。

まるでテーマパークの一角に迷いこんだような、独特の世界観に包まれた洋館。それでいて、ずっと前から同じ場所に佇んでいたような不思議な存在感が漂っている。実はここは、ホームファクトリーを経営する岡山さんの自宅兼モデルハウス。「当社が手掛けるキッチンや建具、家具などのアンティーク加工に興味を持っていただく方が多いので、家という一つの空間の中でどう見えるのか。全体としてのコーディネートを表現してみました」。馬の蹄鉄を埋め込んだ遊び心いっぱいの玄関を入ると、トップライトから光が降り注ぐ吹き抜けのホールが出迎えてくれる。オリジナルのアイアン照明や、モルタル造形で装飾されたアーチに、ワクワクするような期待感を抱きながらLDKへ。するとそこには、暮らしの温かみをともなった、実にホームファクトリーらしい空間が広がっていた。「最初から床やドアなどにキズや汚れを演出した加工をしていますから、築5年が経っても変わらないように感じますね」と岡山さんは笑う。