すこやかに、
ただ、のびやかに。

外はまぶしい夏の日差し。
対する室内は、天然素材が呼吸する
ひんやりとした心地よさに包まれる。
裸足でかけまわる少女たちが、
ゆっくりと成長していくのを、
穏やかに見守りつづける家がある。

　たっぷりと広い三和土の玄関にお邪魔すると、引き戸が開き、お揃いのおだんごヘアに結わえた二つの頭がぴょこりと顔を覗かせた。「パパ、ママ、来たよー！」裸足でパタパタと元気に駈け出していく姉妹につられて、こちらも素足のまま室内へ。毎日の暮らしの中で自然に磨かれたカラマツの木目が、足の裏にひんやりと気持ちよい。
　１階は、キッチンも含めたゆったりしたワンフロア。南向きの一面は、縁側デッキにつながる広い開口部。カーテンやブラインドではなく、一面に設えた障子が直射日光を遮り、穏やかな光だけを室内に取り込んでいる。床に座るスタイルにあわせて、天井は少し低めに。その空間の落ち着きといい、光の加減といい、無垢の木のぬくもりといい、初めてお邪魔しておきながら、どこか懐かしい場所に〝帰って来た〟と思わせる居心地の良さ。これこそが、ダイコクの家〝らしさ〟である。
　「僕たちも、初めてダイコクの家を訪ねたときに感じた落ち着きが半端なかったんです」「入った瞬間から、あぁ気持ちいいなって。重たい感じがしなくて、透明感があるというか……」「吹き抜けがあるような大きな家もいいかなと思っていたけど、やっぱりこっちだと直感しましたね」と振り返るKさんご夫妻。その〝直感〟は、実際にこの家に一年暮らして、〝確信〟に変わりつつあるという。　……続きは誌面でどうぞ