SAMADI (株)サマデイ

風土を大切にする家
諏訪地方はかつて製糸業の中心地だった。
日本の近代化を支えた製糸のまちには当時の建物が今も残り、
ひとつの時代の面影をとどめている。
そんな地域の風土に学びながら、
さらにその歴史や文化を後世に伝えるべく
大正ロマンをテーマにした洋館が完成した。
Y邸が建つ岡谷市をはじめ諏訪地方は、明治から昭和初期にかけてわが国の主軸産業だった製糸業の中心地である。付近には蚕糸会館など往時をしのばせる洋館が今も残る。土地の記憶が刻まれた建物が大事にされ、製糸産業華やかなりし時代の空気を伝えているのだ。
この家はそんな岡谷の風土に相応しい「洋館」をコンセプトにした。大正の文化の薫りを今によみがえらせようと、意匠を凝らし、素材を選りすぐり、レンガ積みや屋根葺きなど造作には細部にまでこだわり抜いた。それを支えたのが職人の技の確かさである。
玄関を入って左手は応接スペースで、白亜の空間に屋外同様レンガを手積みしたアーチ型の窓枠でアクセントをつけた。その奥は、モダンなデザインの和室である。月の影をテーマにした床の間、松葉をデザインした障子、切り子ガラスの照明、蔵戸を模した扉など、洋の中の和を見事に表現している。
玄関より右側はプライベートな空間。リビングも高貴な白を基調としながら、床石の幾枚かとキッチンには、濃い青を効かせた。施主夫妻の思い入れが強いクロアゲハの羽根の色をイメージしたという。手洗いやキッチン壁は、大正ロマンの象徴でもあるモザイクタイルで彩った。リビングへ入るドアは45㎜厚の手づくり建具で、空間の重厚さをいや増している。時代を誤ったかと思ったのも当然だ。土地の歴史と文化に対する敬意がこの住まいには感じられるからである。
地域の風土を大切にしながら、その風土を語り継ぐ建物を後世のためにつくる。それも建築の仕事なのだと知った。

美しいアーチをなす玄関アプローチは、コリドール(回廊)のよう。進むごとにこの家への期待も高まる。

アーチに施されたレンガは職人による手積み。デザインや設計を下支えする職人の仕事が見事だ。

玄関ホールの床は大理石。壁は漆喰。気品ある白が客人を誘う。天井の細工も間接照明で一層映える。

ここでゲストに応じる。照明のアイアンと窓を縁取る手積みレンガが空間にアクセントを与えている。

玄関を入ると真正面が北になる。右手はプライベートスペース。左手はゲストのためのスペース。

照明なども大正時代の洋館をイメージして選択した。100年前の日本が新しい時代に向かおうとしていた息吹さえ感じる。

洋館の中につくり込んだ和の世界。床の間は半月とその影を、障子は松葉をイメージした。ここにも近代日本の薫りが漂う。

リビング。まばゆいばかりの天井から白のグラデーションが、気高い空気を生んでいる。大理石の床に一部あしらった濃い青の石が全体を引き締め

モザイクタイルで彩った手洗いの壁。こうした細部まで大正ロマンの味付けにこだわった。

右手は和室への入口。扉のデザインも含めお蔵に入っていく雰囲気。玄関ホールへ通じる左手はアーチをくぐる。

主寝室。ベッドの頭にある出窓には間接照明による陰影ができて心を落ち着かせてくれる。
ビルダー情報
会社名 | SAMADI (株)サマデイ | ||
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代表者名 | 萩原 廣幸 | ||
建築業許可番号 | 建設業許可番号:長野県知事許可(般-特定)第20540号、一級建築士事務所:長野県知事(長野)第66262号 | ||
所在地 | 〒3930034 長野県諏訪郡下諏訪町湖浜6182-1 | ||
電話番号 | 0266-26-0031 | FAX番号 | 0266-26-00321 |
営業時間 | 定休日 | ||
設立 | 1988年11月 | 資本金 | 4000万円 |
業務内容 | 総合建設業(建設設計/土木工事/建設工事/大工工事/左官工事/とび土工工事/ ほか)、産業廃棄物収集運搬業 | ||
取扱い工法 | スーパーウォール工法、OSB軸組壁工法、重量鉄骨、SW工法 | ||
価格の目安 | |||
アフター保証 | 住宅瑕疵担保責任保険:(株)日本住宅保証検査機構 | ||
取扱いエリア | 長野県全エリア | ||
取扱い坪単価 | 40万円~/坪 | 施工実績 | |
ホームページ | http://www.samadi.co.jp/ |
その他の掲載情報
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