城下町と山並みを望む高台の家

緑豊かな高台から望むのは
松本城を中心に広がる美しい城下町と
四季の彩りをまとう美ヶ原の山容。
眺望を余すことなく楽しみながら過ごす、この上なく快適な日々。
徹底的に機能を追求したエコハウスならではの
豊かな時間が、W邸に流れている。


　Ｗさん夫妻が住まいを建てるにあたり条件として特にこだわったのは、ロケーションと、徹底したエコハウスにするという2点だった。 　
　ご主人はオーストラリア出身、奥様は首都圏出身。二人とも長野県松本市とのゆかりは一切ないが、「松本に住みたい」という思いを強くもっていた。自然が豊かで、公園が多く、町の風情がいい。最初に訪れた時の直感を信じ、4年前、仕事も暮らしの場も松本へ移し、住まいを建てる場所を探した。 　
　鬱蒼と木が茂っていたこの高台に決めたのは、静かな環境に加え、仕事場のある市街地から遠くなかったから。そして何より美ヶ原周辺の山々と城下町を、さえぎる物なしに見渡すことができる眺望に惚れ込んだ。個性的な三角形の意匠は、その眺望に合わせて長辺を設定することで、おのずから生まれた。ご主人が自ら木を伐採し、草を刈り、敷地への愛着を深めた。
　設計士の妹さんをもつご主人は、家を建てることを機に先進的な海外のエコハウス事情を勉強した。ヨーロッパをはじめとする先進国に比べ、日本で現実的にエコハウスを建てられない現状に不満を感じていたという。自分たちの住まいを日本で可能な限りのエコハウスにするためにさらに勉強を重ね、ハウスメーカーを模索。一つひとつの細かい希望や思いに真剣に耳を傾け、「それはできない」とは決して言わないアイエスデザイン設計をパートナーに選んだ。