カッコイイと暮らしやすさの融合
片流れ屋根の平屋

　甲佐町の新興住宅地に誕生したスタイリッシュな一棟。黒で外壁を統一した建物に緑のシンボルツリー。広がった青空にそのコントラストが映えている。真正面からみた姿には「2F建て？」と思うぐらいの背丈を感じるが、横からみると片流れ屋根の平屋であることがわかる。正面、真横、後ろと向きによってちがった表情をみせてくれる。
　「コンセプトはカフェです。雑誌やネットで国内、海外の建物写真をみてイメージしました」と語るY邸のご主人。新居には、洗練さと心地よさがクロスした穏やかな空気感がただよっている。
　20代半ば過ぎのYさんが一戸建の新築を決意したのは、父の勧めだった。「自営業で幅広い人脈と情報力をもっている父。太陽光発電の売買価格でお得な限定施策があるぞと、父に聞いたことが家づくりのきっかけでした」と振り返るご主人。結婚当初より、いずれは持ちたいと考えていた。その時期が早まってやってきた。
　家の構想に“カフェ”のイメージはあったものの、住宅会社の選定のために総合住宅展示場に足をはこんだ。1社ずつ見て回ったが、「これだという家はなかった。住む家として現実味が湧いてこなかったですね」という。そんな時、情報をくれたのもお父さまだった。「沢工匠さんはいい家を建てるよ」。ご主人のお父さまは、同社の高沢社長と面識があった。堅実な家づくりの現場のことは人づてに聞いて知っていたという。