住まいの提案、石川。 vol.1 (P20〜)掲載情報

樂家樂座 (株)TAKATA建築

現代に「昭和の家」を創り上げた人々の熱き思い

誕生から約7年、一貫して古民家空間を新築で提案してきた「樂家樂座(らくうちらくざ)」。伝統的な手仕事や職人魂を大切にしながら、現代の技術や最新の設備を駆使して、古き良き住まいをより魅力的に甦らせるという発想だ。

ありそうで、なかった。欲しかったけど、諦めていた。古典回帰でもあり、また時代の潜在的なニーズを掘り起した独創的な試みともいえよう。立ち上げ直後からオファーが相次ぎ、品質維持のために着工棟数を抑えているにも関わらず、現在でも安定して年間20棟前後の人気となっている。待っていた人が少なくなかったのだ。  

これまで再生住宅や和モダン住宅を選択していた古民家ファンに、新しいジャンルを切り拓いたことは間違いないだろう。それはもう、単なる住宅ブランドを超えて、ひとつの運動といっても過言ではないかもしれない。そして家づくりに止まらず、地域のモノづくりとの相乗効果も生まれはじめている。

点在する土間スペース、家族団らんを演出するちゃぶ台、レトロな薪ストーブ。「昭和の家」という表現がピッタリな懐かしい空気感は、ご夫婦がお気に入りという古民家カフェを参考にしたとか。  
ディテールに目を移すと、地元の工芸家による作品を楽しむことができる。コンセントプレートは、四神(青竜・白虎・朱雀・玄武)をモチーフにした九谷焼や、朱色で仕上げた山中塗りの特注品。漆や金箔をデザインした吹きガラスの照明も一品モノだ。ほかにも陶製の手洗い鉢や表札、漆塗りの下駄や雪駄など、工芸技術の粋が集められている。

昭和の家というと、どうしても不安になりがちなのが寒さや使い勝手。冬の新居を体験したIさんにうかがったところ、
「ストーブ一台あれば、半袖でも暖かく過ごせます。生活動線もスムーズで、不便はまったくありません。居心地に関しては、古民家カフェを超えているかも(笑)。毎週のように自然と人が集う場所になっています」というコメントをいただいた。

この施工例の我が家マーク

他の実例と「我が家マーク」

玄関土間から和室やリビングを眺める。左の広縁から奥のリビング土間に繋がる。

両サイドを土間に囲まれたリビング。雰囲気づくりはご夫婦お気に入りの古民家カフェを参考にしたという。ちゃぶ台をはじめ、家具は野々市の人気ショップ「つばきや」とのコラボでコーディネート。

床や腰壁を大谷石で仕上げたリビング土間。温もりある石材なので、冬でも素足が気持ちいいという。薪ストーブの炎を眺めながら、うたた寝してしまいそう。

一段下がったキッチンも土間で仕上げた。リビングと一体化した対面式だが、ゾーニングが明確化されている。内玄関からカースペースに出入りできる。

昔ながらの布団を敷くスタイルの寝室。一日の疲れを畳が癒してくれる。

玄関土間からすぐに和室に繋がる。かつての町家のように、ご近所さんとのコミュニケーションスペースにもなりそう。

伝統的な小紋のデザインをアレンジした九谷焼の手洗い鉢があるトイレ。便座の蓋は、装飾性と抗菌性に優れた漆で仕上げた。日常で使われてこそ、伝統工芸は生きる。

秋友騰尊(ノブタカ)氏(Glass Studio Cullet代表)による照明。漆や金箔を施し、赤富士を表現している。
東西南北を守護するという伝説上の四神(青竜・白虎・朱雀・玄武)をモチーフにした九谷焼のコンセントプレート。陶芸家の香田昌恵氏(SOUQ代表)によるデザイン。

引き渡しの際には、施主であるIさんご家族、7人のクリエイター、同社プロデューサーが集結。今の時代に「昭和の家」を創り上げるという独特の試みは、住む人の強い思いと、作り手の技術や情熱が溶け合って、成功に導かれたといえよう。

ビルダー情報

会社名 樂家樂座 (株)TAKATA建築
代表者名 代表取締役 高田 寛司
建築業許可番号 石川県知事許可(般-24)第16551号
所在地 〒9218163 石川県金沢市横川4-180
電話番号 076-243-0151 FAX番号 076-243-0153
営業時間 定休日
設立 2008年 資本金
業務内容 一般住宅、樂家樂座、店舗、リフォーム・リノベーションの企画運営・設計・施工・販売 など
取扱い工法 木造軸組工法
価格の目安
アフター保証 住宅瑕疵担保責任保険(JIO10年保証)、地盤保証対応
取扱いエリア 石川県全域、富山県(地域限定)
取扱い坪単価 平均坪単価 55万円(諸経費一式、外構造園工事、照明器具など本体価格に全て含む) 施工実績 年間約20棟(うち樂家樂座15棟)
ホームページ http://www.takataworks.com/
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