視線の先に緑が映る、
新川のグリーンハウス。

チーズケーキみたいなという表現がぴったりの壁は、人の手を感じさせるざっくりとした左官仕上げ。極めすぎたシンプルよりも、隠し味に「かわいい」を効かせたデザインは、初対面なのにすぐに打ち解けてしまうあの感じを思い起こさせる。ハウジング光陽第2弾となるモデルハウスは、新川通りの土手のそば。窓辺に映る緑も、くつろいだ気分を誘う。

春には桜の並木が目を楽しませてくれる新川通り。川沿いの土手の緑が道の先まで続き、交通量の多い通りながら辺りにのどかな雰囲気を与えている。そんな環境に建つモデルハウスは周辺の緑を味方に、「グリーンハウス」と名づけられた。
設計を担当したのは、工事課係長の石栗一彰さん。「このモデルを見てなぜグリーンハウス？と聞かれるのですが、部屋のどこにいても緑が目に入るよう窓の取り方を工夫しています。それぞれの場所で違った見え方を楽しみながら、気持ちのいい風景といっしょに暮らせたらいいですね」。
ここはモデルハウスというよりも、住まう家族像がしっかりイメージされたリアルな住空間。住人は40歳代半ばの夫婦と猫が1匹という設定。子ども部屋も用意されているが、あくまでも成熟した大人の暮らしを対象に空間デザインが練られている。1階は寝室と個室のプライベートフロア、眺めのいい2階が生活の中心となるエリアだ。
水回り以外に間仕切りがないオープンな空間にリビング、ダイニング、キッチンがある。それぞれのゾーンは階段や距離の加減でほどよく分かれ、一体感や開放感を創造しつつ、場所ごとに新鮮な空気が演出されている。動くたびに目先がぱっと変わり、同じ空間にいながら飽きさせないのだ。