目的に応じた造作家具を配し、
家全体に統一感を持たせた住まい。

　大きなプラタナスが木漏れ日をおとす公園の向かいにD邸はある。小学校と幼稚園に通うお嬢さまにとって、公園はまるで庭のように遊べるかっこうの場所だ。治安や環境面をふまえ、ご主人の強い希望で探した南区の土地。縁があって見つけたのは3方向がお隣に面した場所だった。しかし、吹き抜けになったリビングの窓から目に飛び込んでくるのは気持ちの良い大きな空。計算されつくした窓の配置により、階段を設けながらもLDKを広く見せ、太陽の光が注ぐのびやかな空間が実現している。壁代わりになる3連引き戸やテレビボード、キッチン収納などの造作家具は色が統一されており、家全体がスッキリまとまった印象だ。
　「Dご夫妻のご希望は明確でした。間取りを書いた紙や、箇条書きリストがまとめられており、とてもイメージしやすかったですね」と話すのは、設計を担当したオネスティビルド社長の西出さん。奥さまも「光がたっぷり注ぐこと、子どもの成長とともに増える荷物がしまえる収納の確保が大きな希望でした」と当時をふり返る。