セカンドライフを謳歌する
水鏡のあるコートハウス。

間口40mの敷地に、端から端まで建てられたHさんの住まいは、近隣でもひときわ大きな建物として知られている。しかし、一部をのぞいてほぼ平家で構成される端正なたたずまいに威圧感はなく、むしろ、周辺のイメージをもアップさせる品格あるランドマークとして歓迎されている。白い塗り壁とアクセントに使われたアルミのルーバー壁が、好感をもって受け入れられるのだろう。
大家族が暮らしているのだろうか。外から見る限り、そんな印象を与えるかもしれない。意外にも、60代のご夫婦とお母さまの3人世帯である。ご主人は現役で多忙な日々を送るも、お子さんが独立し、妻と過ごすこれからの時間を充実したものにしたいと、昨年の春に思いきって建替えた。新しいわが家に求めたのは、周囲の視線を気にすることなく内でも外でも存分に羽をのばせること。その希望通り、玄関を入るとスケール豊かな37坪の中庭が出迎えてくれるのである。