こだわりを極めた
マイホームという現代の城

高台に建つF邸には、青空がよく似合います。モノトーンの色調と縦のラインが印象的な外観は、クールでスタイリッシュ。坂道の下から見上げる姿は、堂々とした風格を漂わせながらも、しっくりと風景に馴染んで爽やかです。その鍵は、上質な素材とデザインの緻密な計算が醸し出す造形美。モダンな感覚と日本の粋を兼ね備えたF邸は、本物を知る大人の住まいです。

白と黒、そして赤。贅沢な広さを誇るリビングで目に飛び込んでくるのは、その3色。空を切り取ったかのような吹き抜けの窓のロールカーテンも、もちろん黒で統一されています。思い切りのいい色遣いは、施主のＦさんのリクエスト。かねてから暇さえあれば絵に描いて、考え続けてきたわが家の理想です。そのブレのない美意識には、夢づくりを託された板垣建設でも学ぶところが多かったとか。大いに刺激された設計担当者は、大胆かつ徹底した色遣いを、より魅力的に演出しようと熟考。壁や床の一部に大理石をあしらうなど異なる素材で遊びを演出しました。さらに、建物のスクエアな形を生かし、窓や塀のスリットで縦ラインを強調。色も形もシンプルでありながら、天候や時間によって陰影が豊かな表情を見せる魅力的な空間をつくり出したのです。そんな細やかな提案や工夫を一番よく理解し、楽しんだのはFさん。かくして、こだわりいっぱいの施主さんと、その期待に十二分に応えようと奮闘した工務店が相乗効果を発揮してつくりあげたのがこの家です。Fさんにとっては待望の城であり、板垣建設にとっては誇るべき作品となりました。