住み心地良く、強く、美しく。

快適性、機能性、デザイン性。半世紀を超す家づくりのノウハウと経験が結晶化した、道行く人が思わず足を止めるような、なかやしきオリジナル。

それはモダンアートのように見える。直線を基本にしたキューブのオブジェ。ホワイトのサイディング、3面に張ったシルバーのガルバ鋼板。雨どいのフォルムや位置さえもデザインの一要素として考え抜かれている。駐車スペースと玄関アプローチは、石畳み風の敷材で統一され、玄関へと導く。夜はライトの演出が、このモダンアートの魅力を際立たせる。「見映えの良さ、がコンセプトです」と担当の石井貴雄さん。どこから見ても見映えがするように設計段階から徹底的にプランを詰めた。道行く人がしばし足を止めて見とれているシーンをイメージした。そして完成したアートは、しかしガウディの建築物のような強い主張は持たない。個性を押し付けない。シンプルな造形はむしろ穏やかな包容力さえ感じさせる。そのことを話すと、我が意を得たように石井さんは頷いた。「デザイン性を高めても作品になっては意味がない。あくまでも『家』なんです。」住まいとしての快適性、機能性を突き詰めた上でのアート。ハウスアート。たとえば北欧の椅子や机、ケトルなどが、日常使いの中でこそ美しさの真の価値を見出せるように、この住まいもまた永い歳月の中でその真価を発揮する。「見映えが良い家は、住み映えも良いはずです」。と石井さんは微笑みながら言う。この卓越したハウスアートの源泉には、創業以来120年を迎えた〈NAKAYASHIKI〉の伝統と、良きクラフトマンシップがある。