季節とともに、暮らす住まい。

雷山の山中に建つ一軒の別荘。木々の間をくぐり抜けてたどり着くと、そこには、時の移ろいをそのまま受け入れる家があった。

その別荘は、雷山の山奥に、静かに佇む。ブラウンを基調とし、所々に木材があしらわれた外観は、竹林を背景に、見事に周囲の自然環境にに溶け込んでいる。
この別荘を持つTさんご夫婦の職場は、福岡の中心地、博多。平日は都会で忙しく働きながら、毎週末には必ずこの別荘に足を運ぶ。「忙しいこともあって、お盆とか元旦しか泊まることはないんだけどね。だからいつもは日帰りで。でも、車で40分ほどで行けるからね」。設計を、店舗設計をも手がける〈NPC福岡〉に、施工を自然素材を使った家づくりを得意とする地元の工務店に依頼することにより、人と地球環境にやさしく、かつ優雅で上質な住空間が完成した。〈NPC福岡〉の担当者は「この住宅は短い時間しか滞在できない週末住宅であるため、体を休め心がリフレッシュできるような空間創りを目指しました」と語る。
毎週末、ご夫婦はそれぞれが思いおもいに自分の時間を楽しむ。この別荘の一番の特徴はやはり、リビングからの眺望だろう。前原の自然を一望できる北側のリビングはオープンデッキと繋ぎ、開放的な空間となっている。「音楽をかけながら、ただただ、ぼーっとするんですよ。糸島があって、空があって。夕日が落ちるのを眺めているのは最高よね」とは奥さま。一方のご主人は、いつも芝の手入れに没頭し、「好きでやっているんだけど、健康管理にもなっているんだよ」。