住まいnet新潟 vol.26 (P66〜)掲載情報

(株)稲垣建築事務所

無垢の木で、時間と
思いをつないだ住まい

祖父の建てた家を建て替えるにあたって
希望したのは、思い出の材料を使うこと、
そして和の庭や蔵と違和感なく融け合わせること。
無垢の木とシンプルなデザインが、それを可能にした。


 40年以上住んでいた家を、建て替えることになったT家。「冬は寒くて廊下は素足で歩くなんてとんでもなかった。リフォームの話も出たんですが、補修箇所も多そうで、それなら建て替えようとなったんです」。T夫妻と男の子2人、ご主人のご両親という二世帯6人家族。「家はもともと農家で、5年くらい前に直した蔵や和の庭があったので、和風の家でないと合わないかなと思っていました」とはご主人。だから初めは、和風建築のビルダーに絞っていたという。稲垣建築事務所の完成見学会に行ったのは、チラシがきっかけだった。名前を知っていたこと、そして見学できるのが二世帯住宅だと知り、「参考までに見てみようか」と訪れたのだという。「おしゃれでした。床に見たことのない無垢の木が張ってあって」とは奥さま。ご主人も「ピカピカしていない無垢の木が衝撃でした」と振り返る。ご両親からも「いい家だね」と後押しされたことで、同社にプランをお願いすることになった。後日、提案されたのは、広いリビングから庭を眺めて暮らすという間取り。「和の庭や蔵にも合いそうなシンプルなデザインもよかった」とご主人は言う。稲垣建築事務所はこのプランに、「自分たちの暮らしを中心に考える」というメッセージも込めたという。建て替える前は、庭を眺める一番いい場所に二間続きの客間があったが、ここを家族みんなのリビングにして、日々、心地よく暮らしてはどうかという提案だった。そして、T家の二世帯住宅が動き始めた。 ……続きは誌面でどうぞ

玄関回りの外壁にはレッドシダーをあしらって

正面は座敷。仕切りの腰壁に横張りしたのは、前の家の廊下の天井で使われていた木。黒光りしていた木も、洗って削ることで新しい無垢の木と合う表情に

玄関ホールからLDKを見ると、正面の庭へと視線が抜ける。天井には米ツガを張り、引き戸は無垢のサペリで造作

さまざまな樹種の無垢の木を使ったLDK。米スギの枠で造作した引き戸を開け放てば、ダイニングキッチンからリビング、その先の和室へと大きくつながる。太い梁をあらわしにした天井は斜めに

床や天井だけでなく建具やキッチンカウンターにも無垢の木を採用。正面の戸はサペリ、キッチンカウンターはレッドガム。色合いや木目もそれぞれだが心地よくまとまっている

LDKとつながる畳のスペース。天井に張ったサペリはパーケット張りにすることで洋の雰囲気を取り入れた

以前の家の材料が再生されている仏間、床の間板、書院板、天井板などが昔の記憶を引き継いでいる

親世帯の部屋は小上がりを設けて。床はアメリカンブラックチェリー

ビルダー情報

会社名 (株)稲垣建築事務所
代表者名
建築業許可番号 新潟県知事登録(般-19)第17419号
所在地 〒9402106 新潟県長岡市古正寺2-14
電話番号 0258-27-0900 FAX番号 0258-28-0439
営業時間 定休日
設立 昭和37年 資本金 1,000万円
業務内容
取扱い工法 主として在来木造・鉄骨造
価格の目安 平均的坪単価 40〜70万円未満
アフター保証
取扱いエリア
取扱い坪単価 施工実績
ホームページ http://www.inagaki-architect.com
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