住まいnet信州 vol.26 (P44〜)掲載情報

更級圭建築設計(株)

建築家とともに創る愉しみ

「限られた面積では無理だろうと思っていたことも
かなえられた上に、自分たちでは想像できなかった
空間の広がりや快適性までプラスしてもらいました」
つくり手と依頼者が同じ目線で家づくりに向き合える。
それこそが、建築家と建てる醍醐味なのです。


 プラン充実のハウスメーカーを選ぶか、技術面を誇る地元工務店にお願いするか――。ひと口に住まいづくりと言ってもたくさんの選択肢がある中で、個人の建築家を選ぶ理由はどこにあるのか。実際に選んだ人に話を聞いてみると、どこか共通する感覚が見えてくる。それは、自分たちのビジョンはもちつつも、その先にある想像を超えた世界を見てみたいという好奇心。そして、そこに辿り着くまでのある種の〝冒険〟を、つくる側と一緒に楽しみたいという柔軟な遊び心をもち合わせていること、である。  
 住まい手のSさん夫妻×建築家・更級圭のコンビネーションで完成したこの家は、まさにそうした「ともに創る愉しみ」を十分に味わい尽くしたのだろうという気配に満ち溢れている。  お二人のリクエストは明朗かつシンプル。①広いリビング ②独立した和室 ③プライベートな中庭 ④適量で効率のよい収納。  
 まず①について更級氏が提案したのは、なんと空間を斜めに削ぎ落とすこと。実面積は減るが、独創的なV字型の階段と斜めのラインを揃え、放射線状に広がりをもたせることで、視覚的な奥行きが増す。単純に〝面積=広さ〟ではないという設計手腕に驚かされる。  
 両親や友人が泊まることも想定して、個室の和室が欲しいという奥様の要望は、坪庭のようなインナーガーデンを間に挟むことで、生活動線からの独立性をしっかりと確保。②と③のリクエストはこうして一挙に解決した。

S邸のポイントの一つが、大胆に室内をまたぐ鉄骨の階段。しかも一般的な折り返しやL字ではなく、V字型! 柱を建てず壁面だけで支えているので、空中に浮遊しているようにも見える。

ご夫妻のリクエストどおり広々とした開放感が漂うリビングダイニング。中庭に面した窓ぎわの一部だけが吹き抜けになっていて、高い位置の開口部を通して柔らかな日差しを取り入れている。

インテリアのようにすっきりと溶け込むペニンシュラ型のキッチン。食器やストック食材、その他キッチン周りの日用品はすべて壁面棚に収納。どこに何をしまうのか計算した上で設計されている。

テレビのある壁面と、階段の踊り場より上の部分が斜めの延長線で結ばれ、放射線状に広がるような奥行きの深さが感じられる。 

キッチンにいながらにしてすべてが見渡せるのも、小さなお子様のいる奥様にとっては嬉しいところ。「中庭を介して奥の和室まで見通せる風景も気に入っています」

その中庭を挟んで対面するように配置された和室。太鼓張りの襖、掛け軸のかけられる床の間、和紙素材のブラインドなど、隅々まで和の趣ならではの気持ちよさが漂う。吊り戸棚にしたのは、下の空間に荷物を置いて広々と使えるように、というゲストへの心遣い。

階段上にできたホールの一角を利用して、ご主人の書斎コーナーに。個室とはいかないまでも、区切られた空間は“おこもり感”があって落ち着ける。

リビングの斜めの壁裏にある、ユニークな平行四辺形のサニタリー。すっきりとシンプルにまとめた。

ビルダー情報

会社名 更級圭建築設計(株)
代表者名 更級 圭
建築業許可番号 一級建築士/長野県知事(長野)A第35083号、一級建築士事務所/長野県知事(長野)A第81111号、建設業許可番号/長野県知事 許可(般-25)第24568号
所在地 〒3812215 長野県長野市稲里町中氷鉋563-2
電話番号 026-214-1018 FAX番号 026-214-1018
営業時間 定休日
設立 資本金
業務内容
取扱い工法 木造在来軸組工法、2×4工法、S造、RC造
価格の目安 平均的坪単価 50〜80万円以上
アフター保証 住宅瑕疵担保責任保険、地盤10年保証
取扱いエリア
取扱い坪単価 施工実績
ホームページ http://kei-sarashina.jp
▲ページの先頭へ