ニセコの里山で手づくり生活を支える、
頑強なブロック住宅。

外国人でにぎわうスキーリゾートとしてすっかりおなじみのニセコだが、S邸はそんな開発エリアから離れた静かな環境にある。およそ1,000坪もの広大な敷地の半分以上は、自然とともに暮らしたいという夫婦のライフスタイルにそって、雑木林として生かされたままだ。そして、暮らしの基地となる住まいに求めたのは、必要最低限の機能と確かな性能だった。

オーナーは喜茂別から移住した40歳代のご夫婦。利発な表情をたたえた２頭の愛犬・ウィペットは、10年もの間暮らしをともにしてきたわが子同然の存在だ。スキーのインストラクターをする夫と、できることは何でも手づくりしてしまう妻。そんなふたりの住まいには、はっきりとした生き方が映し出されている。
家を建てるなら性能重視と、奥さまは10年以上も前からブロック住宅に関心をよせていた。豪雪地帯であるニセコの自然にも負けない、強く暖かく健康な家。よねざわ工業の「ダンロックホーム」は、まさに理想ともいえる住まいだった。
熱を蓄える力にすぐれたコンクリートブロックで二重の壁をつくり、さらに外断熱を施すことにより飛躍的に断熱性能がアップ。少しの暖房で室内の温度が均一に保たれ、結露などの心配もない。構造が頑丈で安定しているため、地震や積雪にも強さを発揮し、厳しい北国の冬から家族の暮らしをしっかりと守るのである。また、シックハウス対策として、有害物質を除去する抗酸化工法を採用し健康住宅を実現している。
長い年月にわたり、住まいづくりの夢を熟成させてきたふたりは、理想とするプランのベースもほとんど自分たちの手で作成した。同社は安心の構造と性能を提供する以外、ほぼスケルトンに近い状態で引き渡したという。このため、ずいぶんローコスト化にもつながった。