住まいの提案、北海道。 vol.45 (P40〜)掲載情報

(有)ビオプラス西條デザイン

大きな切り妻屋根の下、森が香る北海道産スギの家。

「一見シンプルだけれど、印象的な家をつくりたかった」。そう語るのは、ビオプラス西條デザインで建築設計を担当する山端信弘さん。この家は、すべての木材が北海道産というこだわりで建てられた。山端さんの自邸である。  
 おだやかな表情を映す外壁をはじめ、構造材や天井、床の仕上げには道南地方で生産される無垢のスギを使い、ミズナラのフローリング、トドマツのキッチンとまるで北海道のすがすがしい森にいる気分。呼吸するたび清涼な空気が身体をかけめぐり、自然とリフレッシュするようだ。  
 山端さんには以前からあたためていたプランがあった。それは南面に連続した開口部のある建物に、ロングスパンの切り妻屋根をかけるというものだ。幸運にも1年がかりで出会った土地は南面にボリュームがあり、理想を叶えるのにふさわしい形状。スギ板の壁に、三角屋根からひょっこり現れる煙突はなんとも愛嬌があり、近隣の雰囲気までやわらげているようだ。

 住空間はできるだけ仕切らず、間取りはシンプルに。単純な骨格に大きな屋根をかけるというアイデアは、LDKを2階に配したことでより魅力的に実現された。オープンフロアのリビングダイニングは三角屋根の勾配が生きた楽しい空間となり、アーチ状に切り取られた開口部もユーモラスなスパイスを効かせている。
 天井の仕上げに採用したシナ合板は、ビオプラス西條デザインでは通常使わない素材だが、あえて自邸に取り入れることでコストや質感を体感。天井の梁を並行ではなく斜めに渡すのも、山端さんがやってみたかったことのひとつで、「施工の手間はかかるけれど、空間にもたらす変化とヨコ揺れにも強いという手応えを確かめたかった」という。これも、自邸だからこそできた実験的試みである。

この施工例の我が家マーク

木の香りが漂う階段ホールは、ライブラリーを兼ねたゆとりの空間。

無垢の木と漆喰の壁が調和。屋根の形をそのまま見せた心躍る空間だ。「見える化」にこだわったキッチンは、ふだんからキレイにしておく習慣が定着した。

ソファの後ろが吹き抜けになっているリビング。アーチの向こうはゲストルーム。

リビングの吹き抜けから見下ろした土間玄関。冬は薪ストーブが活躍する。

土間玄関には床暖房が敷設され、2階にも暖かい空気が届く。

玄関とガラス扉で仕切られた事務所スペース。こじんまりと開放的。

鉄骨のらせん階段は家族専用。思わず上ってみたくなる遊び心のあるデザイン。

1階の寝室と水回り、2階のダイニングキッチンを結ぶ「裏階段」。

浴室の床と壁は実験的にFRP防水塗装を採用。水を弾いて手入れがラク。

ビルダー情報

会社名 (有)ビオプラス西條デザイン
代表者名 西條 正幸
建築業許可番号 建設業許可番号/北海道知事許可(般-27)石第14917号、一級建築士事務所/北海道知事登録(石)第4897号、住宅性能保証制度業者登録:21006304
所在地 〒0028081 北海道札幌市北区百合が原4丁目8-1
電話番号 011-774-8599 FAX番号 011-774-8581
営業時間 定休日
設立 平成5年10月 資本金 300万円
業務内容 自然素材住宅の設計・施工、店舗デザイン・施工、自然素材住宅のリノベーション、道産無垢の木の家具デザイン・製作
取扱い工法 木造在来工法
価格の目安
アフター保証 住宅性能保証制度(財)住宅保証機構、まもりすまい保険
取扱いエリア
取扱い坪単価 70〜80万円以上 施工実績
ホームページ http://www.saijo-d.com
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